12月27日
午後4時、ウイーンに着いた。Mトラベルの豊田女史が出迎えてくれた。なにを言ってもコロコロと笑う人である。グランドホテルの受付をするとき、生年月日を記入するので、「少しさばを読んでもいいですか」「いけませんことよ」と、コロコロひとひと笑いしたあとに、「あっ、私と同じ歳ですね」。(がーん)ずいぶん年上と思っていた人に同じ歳だといわれたときのショックは著しい。女性はババア、いやオバサマ化するのが早い。疲れているが、今日中にどうしても行っておかねばいけないところがある。薄暗い、氷点下のウイーンの街に飛び出す。ホテルの近くにある国立歌劇場を見上げて畏敬の念にひれ伏し、楽友協会の前に厳粛な思いで立つとブルッと身震いした。前回、娘との旅のテーマはモーツアルトとベートーベンであったが、今回の目的は (1)なんといっても演奏会 (2)真千さんに会う (3)おいしいものを食べる、この3つである。演奏会は4つある。モーツアルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」、ロッシーニのオペラ「セビリャの理髪師」、大晦日恒例のオペレッタ「こうもり」、元旦のウイーンフィルのニューイヤーコンサートである。
夜9時に就寝。日本時間では朝の5時。