私、丼ものの味方です / 村松友視(河出文庫)★★★
村松友視のデビュー作「私、プロレスの味方です」をもじったこのタイトルに惹かれてこの本を手に取った。ところで、私はいつもボールペン付きB5サイズの黒いメモ帳を持ち歩いている。何をメモするのかというと、気に入った言葉や表現、感心したこと、知らない漢字や熟語、気になるレストラン、取り寄せたい本、朝日新聞の悪口、ゴルフゲームのスコアなどで、まあたわいもないことである。この本を読みながらメモしたことを試しに2,3挙げてみよう。①白ワイン 「キリストの涙」ラクリマ・クリステイ ②邪道のヒレ酒 たたみいわし ③京都のシャンパンバー バーKugel
なお、生シラスのことを「何というか・・・、ま、かすかな苦み、かすかな甘み、かすかな体臭・・・なにしろすべてがかすかなのだ」と書かれていた。2週後、鎌倉で生シラスを食べる予定にしている私にとって、ぜひ心に留めておかねばならないことであることよ。(平成29年4月)