甘い生活 / 島地勝彦(講談社)★★★
週刊プレイボーイなどの編集長などを務めた名物男らしいが、私はこの人のことを全く知らなかった。この人を一言で評価すると「ダンデイズム」の男だ。この人物は、柴田錬三郎からダンデイズムと文章、今東光から人生論と大人のいたずら、開高健からユーモアと酒の飲み方を教わって人間が形成されたらしい。けっして格調高いエッセイばかりではないが、まあ面白いといえば面白い。内容は、男自身の問題、女、ゴルフ、酒、本、葉巻、作家論などである。私にうけるのはこの中で3~4割というところだろうか。このエッセイで「天国のキャデイー」という本を知り得たことが最大の収穫であった。(平成29年3月)